早ければ晩夏あたりから花を咲かせはじめるコノフィツム&リトープス。この時期に咲き始めている品種もありますが、その他は早々に花も咲き終え、花はすっかり茶枯れた状態です。コノフィツムとリトープスはこの時期、成長期でぷくぷくですが、リトープスは脱皮を始めたものもチラホラ。今回は2016年に咲いた花を記録も兼ねてまとめてみました。どちらも秋から春にかけて成長し、夏の間は休眠します。その休眠から目覚めると花を咲かせ始めますが、小石のような、はたまたお豆さんのような個体から、花を1つだけ咲かせる姿はなんとも不思議な光景です。
- リトープス&コノフィツムの自生地について
- コノフィツム ペルシダム ネオハリー ツィーホンテーン (Conophytum pellucidum v. neohallii .w.tweefontein)
- コノフィツム ペルシダム テリカラー コンコルディア (Conophytum pellucidum var. terricolor "Concordia")
- コノフィツム ウルスプルンギアナム (Conophytum ursprungianum)
- コノフィツム ウィッテベルゲンセ (Conophytum wittebergense)
- コノフィツム 右大臣
- コノフィツム 稚児桜
- リトープス カラフル丼
- リトープス 地味丼
- リトープス 渋い丼
- リトープス三頭丼
- 最後に育て方など
リトープス&コノフィツムの自生地について
このリトープス&コノフィツムの自生地は主に南アフリカを含む周辺の国。小石が散らばっているような荒涼とした平地だそうです。パッと見は小石のような形や色をしていますが、これは石に擬態化して天敵の鳥から身を守っていると聞いたことがあります。その場所に適して進化していったんでしょうね。コノフィツムやリトープスは、よく見るとてっぺんが半透明の窓になっています。自生地では、乾燥や高温で生き延びるために本体を土の中に潜り込ませえいるそうですよ。そして、わずかに頭を出し、その半透明の窓から光を取り込んで光合成をしているそうです。過酷な環境ならではの工夫なんですね。そんなコノフィツム&リトープスですが、2016年も元気に花を咲かせてくれました。今日はその花や特徴などを紹介させて頂きます。
コノフィツム ペルシダム ネオハリー ツィーホンテーン (Conophytum pellucidum v. neohallii .w.tweefontein)
【花】昼咲き。白花。毎年ほぼすべての個体から花を咲かせてくれます。ほぼ同時に花が咲き揃うので、満開になった姿はとても華やか。花は2週間ほど咲いてくれます。
【個体】小さめ。赤みがかった色で模様が綺麗です。アニメの妖怪人間の頭みたいな柄ですよね(笑)
コノフィツム ペルシダム テリカラー コンコルディア (Conophytum pellucidum var. terricolor "Concordia")
【花】昼咲き。白花。1つ前に紹介したペルシダムと花の見た目は同じです。10月に入ってから咲き始めましたが、水遣りを控えていたのでかなりシワシワ。こちらも同様に花つきが良く、同時に咲き揃いやすいです。2週間程は咲いているので、花を見損ねることはほとんどないですよ。
【個体】かなり小さめ。1つが1cmもありません。育て始めた頃は4個だけでしたが、ようやくここまで増えました。こちらもだいたい分頭で毎年2倍ペースで増えています。
コノフィツム ウルスプルンギアナム (Conophytum ursprungianum)
【花】夜咲き。小さな白花。夜咲きのコノフィツムらしく小さくて繊細な花びらです。花の大きさは咲き進んだ頃で1cm程。
【個体】ペパーミントグリーンに濃い緑の模様。成長期なので今は1.5cm程あります。大きさも見た目もお豆さんのよう。2個から育て始めましたが、初めての脱皮で2倍に増えました♪
コノフィツム ウィッテベルゲンセ (Conophytum wittebergense)
【花】夜咲き。小さな白花。今年は咲かないかと諦めていたら、大晦日あたりから咲き始めました。写真を撮るのが遅くなり、気づいた頃には花も終わりかけ。こちらは夜咲きなので日中は花を閉じています。花は小さくて、1cmにも満たないほど。夜咲き特有の細くて繊細な花びらです。
【個体】小ぶりながらも象形文字のような模様が細かく入り綺麗な品種です。夏は明るめの緑色(写真:下)をしていますが、冬はダークな緑色(写真:上)に。1つ前で紹介したウルスプルンギアナムに比べるとかなり小さく、その半分程の大きさです。個人的に好きな品種なので、たくさん増えて欲しいところ。今年は採れたタネを播種したことろ、可愛いちびっ子達がたくさん出てきました。これからの成長が楽しみです♪
コノフィツム 右大臣
【花】夜咲き。白花。花びらは昼咲きのコノフィツムよりも細く繊細。花も小さいです。夜咲きの花は香りがあるとのことですが、私の鼻では正直よくわかりません(汗)
【個体】明るめのグリーンに網目の模様。もとは7個でしたが、4年目でここまで増えました。数は数えでないのでわかりませんが、毎年分頭して1個が2個ほどに増えています。
コノフィツム 稚児桜
【花】鮮やかなピンク色の花。花びらもしっかりした感じで大きめの花。1.5cm程はあります。
【個体】タビ系のコノフィツム。黄緑色で少し大きめ。ハートのような形をしています。夏越しはうまくいったのですが、秋に黒カビにやられて減ってしまいました(泣)
リトープス カラフル丼
【花】初めて寄せ植えしたリトープスです。カラフルな色をメインにまとめて植えました。今年で4年目ですが、植え替えはその間に1回しかしていません。でも2016年はたくさん咲いてくれましたよ♪
【個体】上の赤いリトープスから時計回りに品種名を書いておきます。
- ロザリー(赤)
- エリセー(グレー)
- アルビニカ(緑)
- 花紋玉(ペールオレンジ)
- 福来玉(緑)
バラエティ豊かな色だけでなく、模様もそれぞれ違っていたりと飽きない植物ですよね。そうそう、なぜか2016年の秋は3回くらい鳥に引っこ抜かれる被害に遭いました。ベランダに出ると床にリトープスがコロン…。すぐに植え戻しましたが、突っつかれたりと痛々しい姿。また襲われたら大変なので、100均で買っていた深めのザルを鉢の上にかぶせておきました。これでなんとか鳥の攻撃はおさまりましたが、見た目がかなり鬱陶しい…。
リトープス 地味丼
【花】地味色のリトープスをメインに寄せ植えたものです。茶系が多いかな?こちらも今年はよく花を咲かせてくれました。当たり年?多分、脱皮で数が増えたので、そのぶん花が増えたように感じるのかもしれませんね。この鉢には名無しの品種も混ざっていますが、脱落者も少なく順調に増えています。
【個体】品種名は真ん中の上から時計回りに下記の通りです。
- 大津絵(グレー)
- 紫勲玉(オレンジ)
- 李夫人(カーキ)
- 福来玉?(オレンジ)
- 朱弦玉(サーモンピンク)
- 微紋玉(ブラウン)
- 招福玉 C80 schwantesii (ペールオレンジ)
- 中央の2つは品種不明
リトープス 渋い丼
【花】渋い色味を寄せ植えしていますが、地味丼とあまり雰囲気が変わらないですね。適当に植えたんですが、偶然にもこの鉢の花はすべて黄色でした。
【個体】右上から時計回りに品種名を下記に書いてます。
- 紫李夫人(パープル)
- 微紋玉 C221 fulviceps var.fulviceps (白)
- 大津絵 (F.D.P otzeniana)(緑)
- 富貴玉 C88 hookeri var.marginata (cerise form) (茶)
リトープス三頭丼
【個体】脱皮で二頭に戻ったり、三頭のままもいたり。2016年は二頭に先祖返りしたものが多かったです。この三頭に関してはいまだに花を咲かせたことがありません。今年こそは!と期待したものの、またしても咲きませんでした。そのうち咲いてくれるかな?
- 微紋玉(上の二頭:黄土色)
- 緑李夫人(下:緑色)
- 菊章玉(左下:サーモンピンク)
- その他はすべて福来玉
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最後に育て方など
【置き場所】住まいが大阪市内ということもあり、雪もほとんど降ることがないので、年間を通してベランダで育てています。ベランダが南向きなので夏はそこそこ過酷な場所。なので夏の間だけ遮光しています。ベランダなので風通しは良好。リトープスは風通しの良い場所で育てるのが元気に育つポイントのような気がします。
このリトープス、秋に花をたくさん咲かせるには夏の間にある程度の日当たりが必要と聞いたことがあります。とはいえ夏は休眠中なので、育て始めた頃は半日陰に置いていました。でも日当たりの良い場所での夏越しに切り替えてからのほうが、秋に咲く花の数が増えました。
ちなみに夏に遮光をするなら暗すぎない40%くらいがベストとのこと。そんなこともあり、2015年からは40%の遮光ネットを使用しています。そのお陰かは不明ですが、今年は過去最高にたくさんの花を咲かせてくれました♪
【水遣り】年間を通して月1回与えています。成長期の秋は鉢から流れ出るほどたっぷりと。冬・春・夏は根っこに浸み込む程度にちょこっとだけ。脱皮中や夏越し中は水を与えないほうが良いとよく耳にしますが、うちでは年中屋外で風通しも良いので与えています。あと月1回の水遣り以外に霧吹きをたまにしています。とりあえず、今のところは問題なく夏越しも順調です♪
【用土】配合は鹿沼土1;赤玉土1。覚えやすいので半分ずつにしています。あとは緩効性肥料とネジラミ防止に細粒の薬剤を一緒に混ぜるだけ。たまに草木灰を入れたり、追肥としてパラパラと撒いたりしてきます。